アサーティブ
アサーティブとは「自己主張すること」が語源となっています。しかし、アサーティブであることは自分の意見を押し通すことではなく、相手の権利を侵害することなく、自分の要求や意見を「誠実」「率直」「対等」「自己責任」で表現することです。相手を尊重しつつ「自分の意見を率直かつ適切に表現すること」であり、自他尊重のコミュニケーションとも言えます。
【アサーティブの基本】
人は、話の内容よりも、相手がどのような心で向き合い、話をしてくれているかに心を動かされます。どんなに言葉使いが丁寧でも、態度が落ち着いていても、心の中で相手を見下したりすれば、それは自然と相手に伝わってしまします。一方、相手と向き合う心の持ちようが、本当に相手と真摯に向き合おうとするものであれば、相手も真摯に言葉に耳を傾けます。
「誠 実」自分にも相手にも正直に、こころを込めて向き合うこと
「率 直」遠回しに言ったりせず、気持ちや意見をシンプルな言葉で表現すること
「対 等」上下関係や力で相手をコントロールせず向き合うこと
「自己責任」自分がどうするかは自分で決め、結果も自分で責任を持つことで、人のせいにしない
【自己表現タイプと心理的ポジション】
自己表現には、「攻撃的」「受身的」「作為的」「アサーティブ」の4つの自己表現タイプがあります。
『攻撃的タイプ』
I am OK You are not OK
いつも自分を優先し、自分の気持ちや意見を表現するが、相手のことは配慮しない。
『受身的タイプ』
I am not OK You are OK
相手の立場や気持ちを考えすぎるあまり、自分の気持ちを伝えられない。
『作為的タイプ』
I am not OK You are not OK
言いたいことを遠回しに伝えたり、相手をコントロールしようとする。
『アサーティブタイプ』
I am OK You are OK
自分のことも、自分以外の人のことも尊重する。
【アサーティブに表現するために】
☆自分の感情を意識する
感情をアサーティブに表現するには、まず自分の気持ちを見つめて意識することから始める。
☆自分を褒める
☆相手を褒める
☆自分の感情と客観的事実とを分ける
自分の感情と、それを引き起こしている客観的な状況とを切り離して考えることが効果的。
☆自己開示する
言い出しにくい話をする時には、最初に自分の気持ちを表す「自己開示」をすると、その後に続く伝えたいことが伝わりやすくなる。
【問題解決のアサーティブ】
自分の思いを伝えるとき、何かをお願いするとき、言いにくいことを伝えるとき、などに次ぎのDESC法が役立ちます。DESC法は、相手に伝えたいことを「客観液状況」「気持ち」「提案」「代案」の4つに整理するやり方です。
D:Describe(描写する)事実(客観的)を伝える
E:Explain(説明する)自分の思い(感情)を伝える
S:Suggest(提案する)解決方法を提案する
C:Choose(代案)受け入れてもらった場合と、もらえなかった場合で判断する
☆Describe(描写する)
問題の状況を事実に基づいて(客観的に)伝えます。具体的な事実を伝えることが大切で、自分の考えといった
主観的な内容は伝えないようにします。
<ポイント>事実を伝える。
☆Explain(説明する)
自分の思い(主観)を伝えます。”Describe”で描いたことに対する自分の気持ち、相手への共感を表現します。
<ポイント>感情的、攻撃的にならないこと。
☆Suggest(提案する)
解決方法を提案します。”Describe”、”Express”を参考にして、自分の行動、相手の行動、妥協案、解決策を具体
的に提案します。
<ポイント>「~しなさい」といった命令ではなく、あくまで「~はどうか」といった提案をする。
☆Choose(選択する)
あらかじめ、相手が提案にYes、Noを示した場合を想定しておき、さらなる選択肢を示します。
<ポイント>Noの場合は代替案を用意しておく。
【非合理な思い込みをしていませんか】
腹が立つときや、落ち込むときは、自分でも気づかないうちに非合理な思い込みをしていることが多いのではないでしょうか。例えば、知らず知らずのうちに「◯◯であるべき」や「~でなければならない」という考え方です。このような考えが強すぎると、思考や行動が大きく制限され、率直なコミュニケーションの妨げとなります。
☆非合理な思い込み
人は誰からも愛され、常に受け入れられなければならない
人は完全を期すべきで、失敗をしてはならない
思い通りに事が運ばないのは致命的なことだ
人を傷つけるのはよくない。だから人を傷つけるような人は責められるべきである
【アサーティブである権利】
☆感じたこと、考えたことを表現して良い
自分の感情と意見をもち、それを表現する権利
欲しいものを望む権利
Yes、Noという権利
☆人間は不完全である
失敗する権利、間違う権利とそれに責任を持つ権利
分からない、知らないと言う権利
☆人は間違って良い
自分の話に耳を傾けてもらう権利
自分の時間や身体、所有物をどうするか決める権利
自分の価値観を大切にする権利
尊重され、面目を保つ権利
☆アサーティブでいなくても良い
自分の意見を主張しないでいる権利
【事務所】
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駐車場から見た「コミュニティカフェまるはち」
「コミュニティカフェまるはち」から見た駐車場
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